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AI時代の発想法:人と機械が生み出す新たな地平

「AIを使って考えるための全技術」石井力重著 加藤昌治監修を読んで

この分厚い本を、なぜ正月前から手に取ったのか。理由はシンプルで、いまの時代に「AIを使って考える」ことが、経営者としての必須スキルになったと強く感じているからです。AIが話題だから触ってみる、という段階はもう終わっていて、これを抜きにして意思決定や企画、改善を続けるのは、正直かなり厳しくなる。そんな危機感と期待が、背中を押しました。

本書の肝は冒頭でズバッと示されます。「AIに考えてもらう」のではなく、「AIを使って考える」。ここを取り違えると、便利さに溺れて思考停止になりかねない。でも逆に、AIを“思考の道具”として使えば、人間の発想力は伸びる。私はこの一点で、読む価値が決まる本だと思いました。

印象深かったのは、人間の癖に関する指摘です。私たちはどうやら、他人が持ってきたアイデアの価値を低く見積もりがちで、人の話を十分に咀嚼する前に「自分の考え」を言いたくなる。ところがAIは“他人”ではありません。自分の分身のように扱える存在で、こちらが言語化した材料からアイデアを組み立て、磨き、増やしてくれる。つまり、AI経由で生まれたアイデアは「自分の思考の延長」なので、大事にできる。結果として、アイデア出しの量も質も、雪だるま式に大きくできる——この見立てが、とても腑に落ちました。

さらに本書は、「工夫」や「ブレイクスルー」は天才のひらめきだけではなく、パターンとして整理できると繰り返し示してくれます。世の中の課題の多く(体感としてはほとんど)が、何らかの解決策やヒントをすでに持っている。だからこそ、AIと一緒に「既存の知恵を探す」「組み合わせる」「条件を変えて試す」を高速で回していけば、挑戦の打率は上がる。私はこれを、今年の基本姿勢にしたいと思いました。

そして、未来に関する使い方も刺激的でした。未来予想をAIにさせたうえで、その未来で求められるアイデアや打ち手を聞く。これは、単なる占いではなく、複数の前提を置きながらシナリオを比較し、仮説を鍛える作業に近い。経営は「当てる」ことより、「備える」ことが重要です。AIは、その備えのための思考訓練相手になってくれる。ここに、AI活用の本当の強みがあると感じました。

読み終えて残ったのは、「AIで楽をする」ではなく、AIで考え抜くという手触りです。使うほどに、自分の問いの質が上がり、視野が広がり、挑戦が具体化していく。AIを“道具”として鍛えることは、同時に自分の思考を鍛えることでもある。そんな当たり前だけど決定的なことを、背筋が伸びる形で受け取りました。

今年は、AIを「便利な答え製造機」にせず、自分の分身=思考の相棒として、課題に果敢にぶつけていきます。小さく試し、早く学び、改善を積み上げる。その繰り返しの先に、「人と機械が生み出す新たな地平」が本当に見えてくる気がしています。

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